「サスティナブル」や「SDGs」に興味はあるけれど…
最近よく聞く「サスティナブル」や「SDGs」という言葉。流行語のように聞こえるかもしれませんが、私たちの子どもや孫の世代までずっと豊かに暮らすために、知っておきたい事柄です。
長く大切にモノを使いたいキナリノ読者さんだからこそ、ここでより深く理解する機会を作ってみませんか?
ファッションにおける「SDGs(エスディージーズ)」とは?
ファッション産業が抱える問題
1990年から2018年で、日本の人口は2%ほどしか上昇していないのに、衣類の消費数量は16.4%増加したというデータがあります。これは1人当たりが消費している衣類の量が、増加したことを意味します。
ファストファッションの台頭~プチプラ服大全盛
今では定番となっているファストファッション。実は2000年頃に台頭し、2015年には日本人の45%が安価な衣類を着ているという状況まで作り上げました。
流行りのお洒落な服を安く購入できるので、思わず利用したくなってしまいますよね。
でも、プチプラで今の流行りを押さえた服を「来年や再来年も着たい」と思うでしょうか?
ほとんどの場合は「なんだか去年のデザインっぽい?」「生地が薄くて、既にヨレヨレ?」と、要らなくなってしまうのでは。
いらなくなった服、リサイクルごみに出せば良い?
衣類のリサイクル率は大変低いと言われており、世界の73%の衣類ごみは焼却や埋め立て処分されています。リサイクルごみが製品に再生されることは稀で、焼却されて熱エネルギーに使われることが多いのです。
この原因には、「衣類のリサイクルは技術的に難しく、お金もかかること」、「アパレルメーカーを取り締まる法規制があまりないこと」、「古着の需要が下がったこと」が挙げられます。
衣類ゴミが環境に優しくないのはもちろんのことですが、新しい衣類の製造も環境に優しくない場合が多いのです。
ジーンズ1本つくるだけで……
たとえばジーンズ1本分の綿をつくるのには、1万リットル以上の水が必要だと言われています。布の染色にも水が必要なうえ、汚れた水も排出します。
また、綿花は一般的に害虫の付きやすい作物で、オーガニックコットンと表記されていない場合、生産に大量の農薬が使われることもあります。
「SDGs」とは?
このような衣服の生産方法や購入~廃棄へのサイクルは、環境を汚してしまうので、ずっと続けていくのは危険ですよね。
「SDGs」とは、「持続可能な開発目標(サスティナブル・ディベロップメント・ゴールズ)」を指しています。簡単に言えば、「長く続けられる方法でモノづくりをして、地球のみんなで幸せになろう」という目標です。
したがって環境だけではなく、人にも優しいモノづくりが必要です。ファストファッションのように、「安く早く」モノを作ると、生産者は低いお給料しかもらえず、残業もたくさんしているかもしれません。
これからのお買い物は……
悪い例として挙げてしまったファストファッションですが、最近ではH&Mなど多くの企業が、「サスティナブル・ファッション」や「SDGs」を達成しようと頑張っています。
お買い物の際には、手に取っている物が「環境に配慮されている?」「生産者さんが楽しんで作ったもの?」と確認して、納得した上で購入できると良いですね。
「サスティナブル・ファッション」集めました
nest Robe(ネストローブ)の取り組み、ご存じですか?
長く大切に着たいブランドとして挙げられる「ネストローブ」。実は「裁断で余ったくずを集めて新たな布を作る」独自の製法を研究し、ついにUpcycleLino(アップサイクルリノ)というシリーズを完成させました。
新品でもヴィンテージ感が漂うUpcycleLinoのお洋服に、袖を通してみてはいかがでしょう?
UpcycleLinoシリーズから…
綺麗なミントグリーンが印象的なワンピースは、一枚で主役級。定番のリネン糸×リサイクル綿糸で織った布の風合いを存分に楽しめます。
柔らかい色合いの小花柄バッグも、リサイクルした布で作られています。持っているだけで優しい気持ちになれそう。
「サスティナブル・ファッション」がたくさん
オーガニックコットンとリサイクルポリエステルを使ったワンピースは、環境に優しい上、シワになりにくいという嬉しい利点も。胸元のシャーリングを生かしたシンプルなシルエットなので、小物次第で色々な着こなしを楽しんで。
リサイクルコットンで作られたTシャツは、ヴィンテージのように柔らかな風合い。ダボダボすぎない絶妙なフィット感で、どんなアイテムとも相性◎
ヴィンテージアイテムのリメイクを主軸にしたブランドSunny Side Up(サニーサイドアップ)のデニム。ヴィンテージの風合いを生かす、独自のパターンが魅力です。履くだけで一目置かれそうな存在感。
楽しみながら「SDGs」達成を目指しましょう*
なんだかよく意味の分からなかった「SDGs」も、地球のみんながほんの少しずつ意識することが大切なのかも?と、感じていただけたでしょうか。欧米では、「サスティナブルな生産背景でなければ買わない」という人も増えてきています。今まで通りお洒落を楽しみながらも、これからは少しだけ「SDGs」を意識してみてはいかがでしょう?